国際線のスチュワーデス(カニー小林)が深夜射殺された。捜査一課の関屋警部補(原田大二郎)は1年前に迷宮入りしたスチュワーデス殺しの事件を思い出す
ルガーP08銃1発で額をぶち抜く手口は1年前と同じ。関屋は上司の朝倉警部(川地民夫)の慎重論を押し切り捜査に乗り出す。
Gメンの「誕生以前」が描かれる第1話は、後にメンバーとなる刑事たち(レギュラー陣)がいろいろな部署から集結する。捜査一課から関屋警部補(演/原田 大二郎)と津坂刑事(演/岡本富士太)。
尚、第1話、画面いっぱいに映される本作で履歴書に記載された関屋警部補の名前は「一郎」と書かれていた。羽田空港で関屋は恋人で朝倉の妹の節子(田中真理)に会う。節子も国際線のスチュワーデスだった。節子は殺されたスチュワーデスと同期の響圭子(藤田美保子)の様子がおかしいと言う。関屋と津坂刑事(岡本富士太/演)は響を尾行開始。響がコインロッカーにぬいぐるみを入れた直後、恩田(室田日出男/演)が持ち去った。追われた恩田は都営バスを乗っ取り自らハンドルを握って逃走。そのバスにあやうく轢かれそうになった捜査四課の草野刑事(倉田保昭/演)は、窃盗容疑者護送中の捜査三課の山田刑事(藤木悠/演)の乗用車に乗り込み、暴走バスを追跡。カーチェイスの末、歩道橋の上からバスに飛び乗り草野刑事が恩田を確保した。
一方、響を尾行している津坂刑事は旧知の黒木警視(丹波哲郎)と出会う。関屋刑事と津坂刑事がマーク、スチュワーデスとして登場していた疑惑の女性は、黒木警視の配下であり、潜入捜査官である響圭子刑事(藤田 美保子/演)と判明した。
響刑事は黒木警視の指令で航空会社に潜入した外事課所属の女刑事だった。響はサンフランシスコでマフィアに接触、ぬいぐるみを運ぶが、ぬいぐるみからはキーホルダーが出た。運び屋として、スチュワーデスをテストする仕組みらしい。黒木警視は恩田を釈放して街に泳がせた。恩田は殺し屋(寺田農)にルガーで撃たれ口封じをされる。だが実は防弾チョッキを着せられていたので無事だった。
黒木と小田切警視(夏木陽介)は草野刑事と山田刑事にも協力を求め、恩田の取り調べを継続。命が惜しくなった恩田は密輸ヘロインの届け先・沖村(田中浩)の居所に案内した。沖村邸前に車を停め、草野刑事、山田刑事、津坂刑事は沖村邸内に向かうが、その隙に車内で隠れていた恩田は殺し屋に射殺された。邸内でも、沖村が既に殺されていた。
Gメン黒木警視のもとに、サンフランシスコ滞在中の響刑事からオーシャン航空203便に運び屋が搭乗する予定だと報告が入る。羽田空港で待ちかまえていた関屋警部補は、その運び屋が、婚約者の節子だと知り愕然とする。節子はカウンターに立ち寄り、関谷警部補あてメモを託す。メモには、ある人に頼まれて運ぶ予定のぬいぐるみにヘロインが埋め込まれていることに気がついたこと、その人物に直接手渡し真相を確認するつもりであることが書かれていた。節子は殺される可能性があると、関屋らはモノレールに乗った節子を車で追う。
1話目はGメン結成に至る経緯(まだ結成はされていない)が描かれていた。それぞれ別角度から同一事件を捜査していたメンバーが結びついてゆき、クライマックスでモノレールを追うカーチェイスの緊迫感溢れる撮影が見せ場だ。
丹波哲郎は別格として実質的な主役は原田大二郎演じる関谷警部補が担い、ストーリーにも関谷自身の個人的悲劇が絡んでいます。原田大二郎は後年すっかりウザイおじさんになってしまいましたが若い頃はイケメンの二枚目俳優。
ちなみに冒頭で殺されるスチュワーデス役のカニー小林は、その後改名して「東京エマニエル夫人」や「江戸川乱歩の陰獣」に出演した田口久美が演じた。
真犯人朝倉警部。捜査一課では関屋の上司。
警視庁の黒木警視の特命を受け、外事課の響刑事が国際的麻薬密輸組織の内偵中、捜査一課の関屋、その部下の津坂、それと肉体派四課の草野、三課の山田ら4人の刑事が一人の麻薬の運び人を追って集結した。その男、恩田(室田日出男)の身柄が4人の刑事に拘束された直後、小田切に組織からの脅迫電話が入った。恩田はヒットマンに暗殺され関屋の上司、朝倉(川地民夫)も重傷を負う。そして怒りに燃える関屋に響から残酷な真実が突きつけられた。
注目ポイント 真犯人が、上司である朝倉。恋人の死に、銃殺しそうな勢いで朝倉につかみかかる関屋警部補(原田大二郎)に対し、黒木警視が制止しながら、「殺すなよ!ひと思いに殺すには罪が軽すぎる!冷たい独房の中に入れて一生苦しめてやるんだっ」凄く印象に残る。丹波哲郎さん。説得力のある迫力あるセリフ。
裏話 今から51年前の今頃(’75年5月24日)から放送開始され、『国民的刑事ドラマ』として32.2%もの高視聴率をマークしたテレビ史に残る大ヒット番組「Gメン’75」(TBS系/’75~’82年)。
前番組「バーディ大作戦」(TBS系/’74~’75年)が低視聴率で打ち切り決定、TBSと(制作元の)東映との契約期間がまだ残りがあり契約期間消化の為『穴埋め番組』として作成された「Gメン’75」。
全19話の放送予定の番組が、延べ7年、全355話も放送された、世の中何が起こるか分からない。
「Gメン’75」の第1話「エアポート捜査線」の収録時、まだ前番組の「バーディ大作戦」の収録が完全に終了していない。放送ギリギリまで、細部の映像処理にこだわりを見せた、近藤照男プロデューサーの意向が強く働いていた枠。
当時、業界内では『アノ現場にだけは行くな』とまで酷評された程、大変厳しい収録現場、それだけ放送終了から何十年経っても、決して色褪せない見応えのあるドラマに仕上がった。
当時、秋田朝日放送では、「特捜最前線」(テレビ朝日系/’77~’87年)の『後番組』としての「Gメン’75」という、最高の流れ。今では、札束積んだってやってくれない『神編成』。
キャスト面では、「バーディ大作戦」から続投したのが故・丹波哲郎さん、倉田保昭さん、岡本富士太さん、藤木悠さんら。特に藤木悠さんは、「アイフル大作戦」(TBS系/’73~’74年)から2年間に渡って”ドデカ”こと追出刑事役を好演、
「Gメン’75」になった途端、同じ同じ刑事役なのに”山田刑事”となってしまい、当時の視聴者は疑問に感じられたと思う。
倉田保昭さんと岡本富士太さんは、「バーディ大作戦」の途中から出演していましたが、”ドラゴン”に”一条吾郎”のイメージが浸透しつつあった中での刑事役だったので、お茶の間では違和感を抱かれたと思う。
バーディ探偵事務所の桜田局長役から、Gメンの黒木警視役となった丹波哲郎さんは、むしろ違和感が無かったか。元々「キイハンター」でも、『国際警察の黒木鉄也』だったので。てっきり、「キイハンター」の黒木ボスと同一人物なのかと思えた。
第1話で、『容疑者に防弾チョッキを着せて発砲する』”取り調べ”シーンあり、町中でのカーアクションシーンあり、疾走する路線バスの屋根目掛けて倉田保昭さんが歩道橋から飛び乗りするハードアクションシーンあり、『何でもアリ』の幕の内弁当状態。
ゲストキャスト(悪役)は、田中浩さん、室田日出男さん、中田博久さん、寺田農さん、これだけ揃うと説明は不要。この『濃過ぎる』面子だけで、既に番組が完成してしまう。『こいつら絶対に犯人役だな』と。
クールなヒットマン役の寺田農さんは、セリフが一言だけながらモノ凄い存在感。ニヒル過ぎた川地民夫さんも、最高。視聴者には警視庁きってのエリート刑事かと思わせといて、ラストではマフィアの黒幕だったというドンデン返しをニヒルに演じる川地民夫さんの演技力は、目を見張るものがある。
室田日出男さんが都営バスを奪って運転するシーン、大型免許があるのか。このカーチェイスシーンで、バス以外の一般車輌の走行パターンがヘンに一定間隔でゆっくりと走っているのも要チェック。
都心のロケも、今では難しい。モノレール車内でもロケできたのは秀逸。ヒットマンの乗ったモノレールを、真下の道路から車で追い掛ける追い掛ける、その対比ぶりも見ものだ。
丹波哲郎さんの推薦で起用されたという原田大二郎さんと、「鳩子の海」(NHK総合/’74~’75年)で大ブレイクした藤田美保子さんもフレッシュな存在だったし、小田切警視役の夏木陽介さんは
かつての東宝青春スターからダンディーな刑事役の似合う俳優へと存在価値を高めた番組。
小田切警視はオープニングとエンディングで「横並び」に加わる主要キャストだが、Gメンのメンバーではない。警視庁内からGメンをサポートしたり難事件をGメンへ依頼したり、毎回登場する訳ではない。
関屋警部補役の原田大二郎さんにとっては、『俳優として最もブレイクした仕事』になったんだろうな。ただ、僅か2クール足らずで降板されてしまったのは残念。
クライマックス第1話終盤 犯人を追い掛けるシーンで関屋警部補の婚約者・節子(演・田中真理)が犯人に射殺されるも、関屋警部補らは『素通り』して犯人を追い掛けていくシーンと、結局、関屋警部補の婚約者・節子は絶命してしまい、関屋警部補のアップ→婚約者・節子のアップ→絶命した婚約者の傍に咲いていた花のアップで映像が途切れ、エンディングへとなだれこむ映像処理も必見だ。初代メンバー勢揃い。
捜査三課から山田刑事(演/藤木 悠)。早くも「おっさん」の愛称で呼ばれ始める。本人は嫌がっている様子。
捜査四課から草野刑事(演/倉田 保昭)。今回の見どころのひとつであるスタントを披露。最後はお得意の飛び蹴りを、今回の真犯人「あいつ」に食らわせた。
全盛期「特捜最前線」より2年早く始まった同じ東映制作の刑事ドラマ。同世代にはまんが日本昔ばなし→クイズダービー→全員集合→Gメン75と、土曜の夜はずっとTBSを見ていたと言う人が多い印象。
概要1975年に放送が開始された伝説的な刑事ドラマ『Gメン’75』の記念すべき第1話のタイトルで、麻薬密輸事件を追う中で、各課の刑事が集結し、後の「特別潜入捜査班」(通称Gメン)が誕生する物語の始まりを描いたエピソード。滑走路を横一列に歩くオープニング映像が有名で、丹波哲郎、原田大二郎、倉田保昭、岡本富士太、藤田美保子、藤木悠などが主要キャストとして登場。
まとめ 国際線スチュワーデスを介した麻薬密売事件を追う捜査上で偶然出くわした捜査一課、三課、四課、外事課の刑事たち。
黒木警視(丹波哲郎)が彼らを組織化。ここに事件の種類を問わず横断的捜査権を持つタスクフォース“Gメン”が誕生。
- 作品名: 『Gメン’75』
- 放送期間: 1975年5月24日~1982年4月3日(全355話)
- 内容: 警視庁の「特別潜入捜査班」(Gメン)が、国際的な犯罪組織と戦う姿を描いたハードボイルド刑事ドラマ。
- 第1話「エアポート捜査線」のあらすじ: 麻薬密輸事件をきっかけに、捜査一課、捜査三課、捜査四課、外事課の刑事が協力し、「Gメン」が結成される経緯が描かれています。放映日:1975/05/24~1975/05/24 TBS 土曜日 21:00-21:55
- 特徴: 印象的なオープニング映像や、数々のエピソードで人気を博し、高視聴率を記録した人気ドラマとして知られています。
- この第1話は、その後のGメンの活躍の序章であり、日本の刑事ドラマ史に残る名作の始まりを告げるエピソードでした。
レギュラー出演
丹波哲郎 岡本富士太 藤田美保子 夏木陽介 倉田保昭 藤木悠 原田大二郎
ゲスト出演
川地民夫 田中真理 寺田農 室田日出男 田中浩 中田博久 宗方奈美 東島祐子 小笠原剛 峰洋子 田中久子 カニー小林 平沢信夫 野村久美 木村修 山浦栄
脚本 高久進
構成 深作欣二 佐藤純弥
プロデューサー 近藤照男 原弘男
監督 鷹森立一
助監督 高須準之助
記録 山田光枝
局系列 JNN
制作会社 東映 TBS
制作 制作主任:川嶋富雄 演技事務:荒川洋
音楽 菊地俊輔
主題歌 オープニング:「Gメン’75のテーマ」 エンディング:「面影」
撮影技術 下村和夫 渡辺俊亮 岩田広一 飯塚勝
現像 東映化学
美術 大晃商会

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